ワールドトレードセンター



水曜日には

映画を観に行きたくなる習慣が。

社会復帰できるのだろうか。



「ワールドトレードセンター」



あの大きな悲惨な事件を、

実際経験した人物の視点から描いた作品。



例えば、何度も繰り返しTVで放送された

航空機がビルに吸い込まれていく瞬間や

ビルが崩れ落ちる瞬間の映像は

使用されていない。

恐怖映画のような

粉塵から必死に逃れようと

走るような場面もない。



ない分、

何が起こっているのかわからないまま

刻々と時間の進んでいく様が

リアルにリアルに感じられた。

ドラゴンヘッドを思いだした)



冒頭の、9月11日の

平凡な朝の風景が

ゆっくり丁寧に描かれていて

よかった。



大事な人が一瞬で奪われる、という

突然で大きな喪失感に

耐えきれず、たくさん泣いた。



自分を振り返ると、

あの日は

沖縄に旅行に行った初日で

嵐の中、道に迷いながら、車を運転して

夜11時に、岬の先のホテルに着いて

びしょぬれで部屋に着いたら

メールがたくさん来ていた。

幼なじみが「NYがたいへんだよ、テレビ!」

というメールを送ってきていて

テレビをつけたら信じられない映像が映っていた。

一緒に旅行していたみんなで三角座りをして

テレビと携帯を交互に見ていた。

次の日から米軍基地は厳重警戒で道は渋滞、

沖縄は台風で天気は最悪、

コンビニでは、宅急便は開けてチェックされるから

本土までは10日前後かかると言われた。



私がその時間を過ごしていた間、

あの人たちは、あんな凄まじい体験をしていたのだと

思い返した。



時間があった大学時代

たくさん9.11に関する意見、

それまでの歴史の流れを知った。

米国人ではない私は、

簡単に正義とは言えない。

けれど、多くの人々が犠牲となった

この大きな出来事を

忘れてはいけない。