夏の夜のmiceteeth 前

ずっと、その日を心待ちにしていた、

miceteethのライブへ行った。



原宿駅でアイさんと待ち合わせて、

そこから代々木体育館の脇をずっと下って、

SHIBUYA AXへ。



会場の外は人がまばらで、

混んでないねーと言っていたけれど、

中に入ると結構な混雑具合だった。

でもやっぱり客層が穏やか、かつ若く、格好の良い人ばかりで、

いい雰囲気の「待ち」の時間だった。



15分おしで、ライブはスタート。

次松さんは髪が伸びていて、

前髪をロックな感じのポンパドール風にふんわりまとめていて、

腰にキャップをつけていて、

いつものように結婚指輪をしていて、

「うぃっす、はじめます」と言って、かっこよく、歌いだした。



曲はかなり前の「さよならベティ」から、

ムーンリバー」「夜明けの小舟」「春の光」「霧の中」「レモンの花が咲いていた」

といった定番から、

「Rainbow Town」「あいのけもの」「なんて素敵な雨だろう」

という新しいアルバムからのものまで、

濃い、フルコースのような選曲だった。



個人的なことになってしまうのだれど、

始まってすぐにちょっとしたアクシデントで、

私はひどく落ち込んでしまった。

隣にいたアイさんが不思議そうな顔で見るくらいに

(あとで、ちかっち分かりやすすぎるんだもん!

こりゃなんかあったにちがいないと思ったよ!と言われた)

ほんとに原因はたいした事ではなかったのだれど、

その日をずっっと心待ちにしていて、

当日は仕事も手につかないし心はふわふわしているし、という

気持ちの高揚し具合だったので、

本当にちょっとしたことで、おかしなくらい落ちてしまったのだ。



でもステージを見上げたら、

やっぱり次松さんが素敵な声で、かっこよく歌っていて、

それを見つめていたらいつの間にか気分は修復されてしまっていた。

なんなんだか、まったく(笑)



その後は、隣のカップルが甘い空気になっていって

それだけならばよいものの、

「さよならベティ」に至っては、彼氏の方が

俺この曲だいすき!と叫びだしフルで大声で歌いだしたので

(後にアイさんも確認。あれは結構な声だったねと言っていた)

どうしても許せず、アイさんを残して場所を移動し、右サイドの前方へ。

森寺さんサイドで見ていた。

そっちの空気はみんな穏やかに勝手に踊っていて

miceteethを楽しむ、とてもいい雰囲気で、よかった。